PAJメールマガジン

第14号 2011年3月1日発行

デフリンピック開幕直前で中止

日本パラリンピアンズ協会 理事 永瀬充
(長野・ソルトレイクシティ・トリノ・バンクーバー/アイススレッジホッケー)

 

 2月18日からスロバキアで開催予定だった第17回冬季デフリンピックが開
幕1週間前に突然中止となりました。日本ではパラリンピックに比べるとまだま
だ認知度が低い大会ですが、歴史的にはパラリンピックより古く第1回夏季大会
は1924年、第1回冬季大会は1949年に開催されました。選手にとって
は、オリンピック・パラリンピックと同様、4年に一度の大会のために全てをか
けて挑戦しています。私もこれまで数回4年に一度の目標のために気持ちを高
め、最高のプレーができるようにトレーニングを重ねてきましたが、それが直前
で中止になってしまうということは言葉では言い表せないほどの衝撃を受けるで
しょう。同じ世界を目指すアスリートとして、今回のような悲劇は二度と起こっ
てはほしくないと強く思います。

 

 また、パラリンピックにおいても以前は知的障害のあるアスリート(IDクラ
ス)が出場できていましたが、2000年シドニー大会のスペインバスケット
ボールチームの不正以降、夏・冬ともにIDクラスはなくなりました。私と同じ
旭川にもクロスカントリースキーでパラリンピックを目指す知的障害のあるアス
リートが数名いますが、なんとして次のソチ大会には出場したいと話しています。

 

 アスリートたちは4年に一度の大舞台を目標に、多くの犠牲を払いながら日々
トレーニングを重ねています。しかしながら、今回のデフリンピックやパラリン
ピックのIDクラスのように、アスリート達がスタートラインに立つこともでき
ない事態は絶対に避けなければなりません。そのためにも、主役であるアスリー
ト‐パラリンピアンの声を届け、アスリート主体の競技環境を作っていくことが
我々PAJの使命だと思います。

 

全日本ろうあ連盟スポーツ委員会
http://www.jfd.or.jp/deaflympics/


●一般社団法人日本パラリンピアンズ協会総会
今週土曜日、3月5日にPAJの総会が開かれます。
事務局から出欠確認が届いていると思いますが、まだ返事をいただいていない方
もいますので、出欠の返事をよろしくお願いします。

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